
比較的安価なのに高性能で人気のLiTime製サブバッテリーですが、種類が多くどのバッテリーを選んだら良いのか分かりづらいです。
この記事では初心者の方向けに車中泊のタイプ別のおすすめバッテリーを紹介したいと思います。
ぜひサブバッテリーシステム構築の参考にして下さい。
サブバッテリー選びの基本
継続放電電流200A以上がおすすめ
LiTime製バッテリーには継続放電電流100A、200Aと250Aの3種類があり、継続放電電流値を超えて放電するとバッテリーが過放電状態になり、寿命を縮めたり機器が動作しないといった問題が生じる恐れがあります。
継続放電電流100Aのバッテリーの場合、100A x 12.8V = 1280Wとなり変換効率を考慮すると、1000Wクラスまでのインバーターしか使用出来ません。
継続放電電流200Ahなら200A x 12.8V = 2560Wと2000Wクラスのインバーターが使用可能になります。
せっかくサブバッテリーシステムを組むなら継続放電電流200A以上になる
- 1個なら230Ah以上または200Ah Plus
- 連続放電電流100Aのバッテリーなら2個以上並列接続
を選びましょう。
なお、容量が同じ200Ahでも無印200Ahと200Ah Plusのように別規格のバッテリーは並列接続不可です。
大容量なら複数接続にすると安上がりだけど…
記事を書いた時点のLiTime公式サイト価格は、400Ahが131,581円、200Ahが59,765円。
同じ400Ahでも200Ahのバッテリーを2個並列で接続すれば、119,530円と12,000円ほど安く済みます。
ただ、その分場所を取りますし、固定する手間も増えます(サブバッテリーはラッシング等でしっかり固定しないと万が一事故が起きたときに大変危険)。
使用状況別おすすめバッテリー
それでは本題の車中泊のタイプ別おすすめバッテリーを紹介します。
前提として、1泊の車中泊に使用するおすすめバッテリーで、連泊の場合は走行充電やソーラーパネル、外部電源で充電する想定です。
DCクーラーの有無と地域を選んでJUMPボタンを押すと該当箇所に飛びます。
クーラー | |||
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地域 | |||
DCクーラーあり・温暖地
400Ah
DCクーラーを8時間~12時間稼働させられる400Ahがおすすめです。
昼間は200Ah程度のサブバッテリーで数時間稼働させ、夜は外部電源で稼働ということも出来なくはないですが、自由度は大幅に低下します。

460Ah
予算が許すなら460Ahもおすすめ。
電源が必要なのはクーラーだけでなく、一日中使う冷蔵庫や消費電力が大きい調理器具など容量はいくらあっても多すぎということはありません。

DCクーラーなし・温暖地
200Ah Plus
我が家のキャラバンで使用しているバッテリーがこの200Ah Plus。
ポータブル冷蔵庫、電子レンジ、IHクッキングヒーター、電気毛布2枚、照明などをこれ一つでまかなっています。
一晩の駐車時間が14時間として
冷蔵庫:エコモードで消費電力40W、14時間使用で560Wh
電子レンジ:消費電力1350W、20分使用で450Wh
IH:消費電力1000W、40分使用で667Wh
電気毛布:消費電力30Wx2枚、10時間使用で600Wh
ここまでの合計で2277Wh。
2000Ahのワットアワーは2560Whなので照明やスマホの充電をしても足りる容量。
実際、夫婦二人の車中泊でここまで使うことはなく、いつも40%くらい余っています。

300Ah
大電力の調理器具やドライヤーなどを1時間以上使用したい場合は300Ahがおすすめ。
200Ah Plusとの価格差は3万円弱なので予算に余裕がある方はこちらを選べば安心です。
ただ、連泊時満充電にするには50A走行充電器で6時間掛かることも考慮しましょう。

DCクーラーあり・寒冷地
200Ahヒーター付 2個
氷点下でスマホのバッテリーが急速に減少してしまうことがありますが、サブバッテリーでも同様の現象が生じます。
冬期の寒冷地では0℃になると自動で10℃まで加熱するヒーター付のバッテリーがおすすめ。
この機能によって気温0℃以下でも充電が可能となり、性能をフルに発揮できます。
ヒーター付きの200Ahは継続放電電流が100Aですが、2個並列に接続すれば200Aになります。

DCクーラーなし・寒冷地
RENOGY 200Ah PRO
LiTimeのヒーター付200Ahは残念ながら継続放電電流が100Aの物しかありません。
2個並列接続すればよいのですが、さすがにクーラーなしで400Ahは移動なし外部電源もなしの連泊をしない限り持て余します。
RENOGYの200Ah PROならばヒーター付で連続放電電流も200Aです。
LiTimeも連続放電電流200Aの200Ahヒーター付を出して欲しいですね。
100Ahヒーター付 2個または3個
複数バッテリーの並列接続でもよいのでればヒーター付100Ahを並列接続する手があります。
調理器具を長時間使用したい方や積雪等によって急遽連泊になることもある方は3個並列で300Ahにすることも可能です。
