先日、ブレーキ関係の故障が発生してクルコンを取り外す必要が生じ、ブレーキハーネス周りの配線図を見ていてふと思いました。
このブレーキハーネスからクルコン本体につながってるのって、ブレーキ踏んだらクルコンオフにするためのブレーキ信号線だよな。
ブレーキ踏んだらオンになるスイッチがあって信号線に通電するのか…。
てことは
こうモーメンタリスイッチをつければ、スイッチを押してる間はブレーキを踏まなくてもエンジンを掛けられる!と。
これで、冬場の暖機が捗ります。
山の上のキャンプ場だとフロントガラスがガチガチに凍ること多いんですよね。
撤収中に暖機をするためいちいち乗り込んでブレーキを踏んでエンジンを掛けていましたが、これで車を降りたまま外からエンジンを掛けられるようになります。
このカスタムではブレーキ関係のとても重要な配線を弄ります。
くれぐれも自己責任で確実な作業を行って下さい。
なお、配線の接続はPIVOTのハーネス(BR-3)を使用することをおすすめします。
カスタム内容
今回の作業内容の詳細説明
図の青色配線にはエンジンオンオフに関わらず常に電圧が掛かっています。
ブレーキを踏むとブレーキの根元に付いているブレーキスイッチがオンになり、赤色配線に電圧が掛かりブレーキを踏んでいると判断、ストップランプを点灯させたり、スタートスイッチを押すとエンジンが掛けられるようになります。
今回のカスタムではブレーキスイッチと同じ働きをするモーメンタリスイッチをつなげ、ブレーキを踏む代わりにスイッチを押してブレーキを踏んでいると車に思わせます。
モーメンタリスイッチってなに?
プッシュスイッチの動作には大きく分けて「オルタネイト」と「モーメンタリ」の2種類があります。
モーメンタリは「押している間だけON状態」になる方式、オルタネイトは「ボタンを押した後に手を離してもON状態を保持」します。
今回の目的では押している間だけONになって欲しいので、モーメンタリスイッチを使用します。
ブレーキスイッチコネクターと配線の取り出し方法
フットブレーキの根元についている赤丸の白い4Pカプラーがフットブレーキスイッチコネクター。
青丸のカプラーも抜けば、10cmくらいの配線全体を取り外せるので結線作業がしやすいです。
図の③が常時電源(青色)、④がブレーキ信号線(赤色)です。
この2本の配線にモーメンタリスイッチからの配線をそれぞれ1本ずつつなげます。
ブレーキ信号線はとても重要な線なので、最低でもスプライス端子を使用するかハンダ付けして下さい。
自信のない方は後述のPIVOT製ハーネスを使用することをおすすめします。
ブレーキ関係の配線が断線してしまうとエンジンを始動できないなどの致命的不具合が発生しますのでエレクトロタップ(カニ)の使用は絶対止めましょう。
PIVOT製ハーネス BR-3を使う方法
PIVOT製スロコンのブレーキ配線用にBR-3という別売のブレーキハーネスが販売されています。
このハーネスを使えば、車両配線を傷つけずにカプラーオンで必要な配線が取り出せるので安心です。
ハーネスの白色と黒色の配線にモーメンタリスイッチを接続します。
残りの2本(黄色・青色)には絶対何も接続しないで下さい。
モーメンタリスイッチの取付場所
モーメンタリスイッチの取付場所はステアリングコラムと最後まで迷いましたが、ここの空きスイッチパネルに設置。
誤って膝で押してしまうこともなく、片手でエンジンを掛けられるのでこの位置にして正解でした。
この空きスイッチパネルに設置するには取付穴12mmの小さめなスイッチが必要です。
今回に限らずトグルスイッチなどの取付用に12mmの木工用キリは一つあると便利。
必要な工具
今回のカスタムは基本的な工具に加え、T-20のヘクスローブ(トルクス)ドライバーが必要になります。
実際の取付作業
あとがき
簡単なカスタマイズでブレーキを踏まずにエンジンを始動出来るようになります。
配線作業に慣れている方なら1時間も掛からない作業内容でしょう。
ただし、ブレーキ関係の配線は慎重に作業する必要があるので、自信がない方はPIVOT製ハーネス BR-3の使用をおすすめします。